福祉機器コンテスト2021学生部門一次選考通過作品一覧

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No.1 世代交代

 妊婦は様々な困難を抱えており、不自由を感じる部分が多いです。その一つである腰痛を腹部に負担をか けることなく解消し、ストレスフリーな生活を提供できるのが、3WAY マタニティグッズ「世代交代」です。 多くの妊婦の腰痛の原因となる反り腰。その予防、痛みの緩和法として腰を伸ばすストレッチが推奨されて います。
 「世代交代」は、半円形の本体にお腹を入れられる穴が空いているため、お腹が大きくても、一人で も、うつ伏せにもたれかかり腰を伸ばすストレッチを行うことができます。本体は強度の異なる2種類のウレタン フォームを使用しクッション性に優れているため、うつ伏せでリラックスすることで腰痛予防にもなります。 出産後には本体をひっくり返すことでゆりかごタイプのベビーベッドとして、取り外し可能なクッションは授乳 クッションとして、用いることができます。この 3WAY 設計で、ママが使っていた「世代交代」を次は子供へと世 代交代し、妊娠中も出産後も使用することができます。

No.2 片手で縛れる楽々髪ゴム

 片手が使えない方が髪を縛ることは不可能で、これまでも自助具は開発されていますが、片手では難 しかったり、鏡と一体化され持ち出しが出来ない点がありました。また習得に時間を要するなど実用化 には課題がありました。
 本作品は完全に片手で使えるコンパクトな髪縛り具で、髪留め用ゴムを 2 重輪 状にして首に通し片側のゴムを頭髪の上に回しもう一方を引っ張ることで髪束を形成し、ゴムに装着し た金具と磁石が吸着し締め付けを維持出来る構成となっています。手軽さを追求するために髪留めゴム や飾り用ファーなど低コストで手軽に手に入り誰でも簡単に製作出来るものとしました。
 市販の髪留め ゴムと位置調整可能な留め具を使用し毛量にかかわらず縛ったフィット感を維持しつつ、簡単な追加部 品のみの留め具で、かさばらず手軽で鞄に収まり外出時もいつでも髪を縛ることが可能です。これによ り片手が使えない方に自由なヘアースタイルを提供します。

 

No.3 空気で動く子供用柔らか義手

 日本における小児用の義手は、外観を補うことを主な目的とした装飾用義手が最も普及しています。指を動かす等の機能性がないため、できることは大きく制限されます。対して指や手首をモータなどのアクチュエータによって動かすことのできる動力義手があります。市販化されているものは海外製のものが多く、価格が高額であるために導入が難しく、支援制度が不十分であることからも、普及は進んでいません。また小児は成人に比べ成長が著しく、すぐにサイズが合わなくなることも原因の一つです。
 そこで我々は、空気圧人工筋を使用した小児用の動力義手を開発しました。小型で軽量かつ関節が柔軟であることが特徴で、様々な形状の物体を把持することができます。日常生活での使用を想定しており、装飾性と機能性を兼ね備えた義手となっています。
 筋電義手の使用経験があるユーザに対して試験を行い、様々な物体の把持、日常タスクをこなすことができました。

 

No.4 ユニバーサルビーチで使用できる水陸両用車いす“ユニークル”

 現在、既存の水陸両用車いすは、製品の国内販売終了や非常に高価で販売されていることから、普及 が十分進んでいるとは言えません。そこで申請者らは、通常の車いすに改良を加えた水陸両用車いすを 開発しました。
 本機器は通常の車いすをベースにしているため、既存の水陸両用車いすのような特殊性が少なく、大 幅なコスト削減が可能です。ホイールは砂面との接地面積を増やすように改良されており、キャスター を浮かせた状態で走行するため、軽い力で砂浜を走行でき、障がいを持つ子供さんと一緒に海を楽しみ たいお母さんにもやさしい車いすとなっています。
 また砂浜走行時、および海上で浮遊している際に、 目線が水平になるような機構を取り付けていますので、搭乗者は安心して乗ることができます。
 さらにホイールの金属製ベアリングを樹脂製軸受に交換していますので、錆びを気にせず使用することができ、メンテナンス性にも優れています

 

No.5 ボッチャボール回収ロボット

 障がい者スポーツの1つに「ボッチャ」という球技種目がある。ルールは目標の球により近い球を投げた方が勝ちというものである。ルールの仕様上、他の競技に比べ1度に多くのボールを使用することになる。そのため練習の際には使用された多くのボールを回収する必要が出てくる。しかしながら競技者の方は車いすを使用しているため、多くの場合競技者の補助を行う介助者が回収を行う。そのため介助者には競技者への補助に加えてボールの回収により、足腰への負担がかかることになる。
 本作品は人に代わり練習や試合の場面で使用したボールの回収を行う。回収のメカニズムとして回転ブラシを採用する事で硬さや表面素材にばらつきのあるボッチャボールへの対応を可能としている。また操作方法としてJoystick型コントローラーを使用する事で誰でも簡単に操作ができるため、ボール回収の場面での負担軽減に貢献できると考えられる。

 

 

 

 

No.6 KATA(TE)NIMOTU

 片手欠損者や単麻痺が理由で片手を使用することができない人にとって大きな段ボールを持つことは困難である。
 そこで、段ボールを片手のみを使用することで持てるようにした器具が「KATA(TE)NIMOTU」である。名前の由来は、片手(KATATE)でも持てること、肩(KATA)で荷物()を持つことからきている。
 新型コロナウイルスの影響により、宅配物を受け取る機会が増加している現在、段ボールに入った荷物を移動させる場面は多いと考えられる。そのような場面で、「KATA(TE)NIMOTU」は荷物を自由に動かすことを可能にし、肩で荷物を支えることによって使用可能な手を荷物の運搬中に自由に使えるようにすることができる。

 

No.7 −車いすでどこまでも− 平地・段差対応式車いす「超える君」

 現在日本は超高齢化社会に突入しており、2025年には高齢者人口が約3500万人に達するといわれている。これに伴い、高齢者の移動を補助する「車いす」の需要は飛躍的に上がると予想される。一般的な車いすは後輪に比べて前輪が著しく小さい仕組みとなっており、これにより小回りの利く操縦性を実現している。しかしながら前輪が小さいということは、段差など平地以外の場所におけるスムーズな走行が困難になることを示唆している。
 そこで私たちは小さな車輪のままで、安定した段差乗り越えを実現する車いす、「超える君」を提案する。「超える君」は一見、一般的な車いすと相違無いが、前輪に段差を乗り越えることができる機構を有する。具体的には車輪の軸を移動させることで、車輪径よりも大きな車輪としての役割を持たせている。これにより、小さな前輪のままで大きな車輪の役割を持つことができ、小回りが利くだけでなく、安定した段差乗り越えを実現している。

 

No.8 毛玉(KEDAMA)

 私たちはアズハイマー病、認知症を患っている高齢者に対して、過去に飼っていたペットに対する思いを減らす、高齢者の記憶を喚起するために、カスタマイズできるペットシステム(KEDAMA)を作成しました。
 高齢者の加齢に伴い、体の健康などの原因は彼らが不便になったり、本当のペットを飼う能力を持っていません。また、嘗て飼っていたペットの病死、老死などの原因も、飼い主がいつまでも懐かしさを感じ、一緒にいてくれることを願っていることがあります。
 本システムは、携帯アプリやパソコンソフトで、高齢者が飼っていたペットの種類、形、毛の長さ、匂い、鳴き声などに基づいてカスタマイズできます。カスタマイズした実物の毛玉は主人の撫でる過程の 中で、親しい叫び声を出すことができ、真実なペットの状態を模擬し、アズハイマー病、認知症を患っている高齢者の記憶を動かし、情緒などを緩和します

 

No.9 こども用3Dプリント長下肢装具

 脊髄損傷などの障害によって歩くことが困難となったこどものためのリハビリテーションツールとして、長下肢装具が用いられてきた。従来の装具は、金属部分が多く重量が嵩む、装着が煩雑、成長に応じた柔軟な修正製作が困難であるなどの課題がある。私たちは、3Dプリンタ装具製作に活用することでこれらの課題の解決を試みた。開発装具の骨格部分は樹脂素材の積層によって造形するため、軽量且つ、成長に応じたつくりかえが可能であり、骨格としての剛性・耐久性も充分である。歩きやすさの観点からは、左右の股関節ジョイントをワイヤーで繋ぐ交互機構を備えることでスムーズな歩行動作を実現することができる。
 開発装具は既に、2名のモニタユーザーでのテストを実施しており、歩行中に麻痺領域の下肢と体幹の筋活動が確認できるなど、麻痺機能の維持や発達促進への好影響が期待できる。

 

No.10 それってもしかして〜思い出伝言ゲーム〜

目的
発達障害や知的障害をはじめとした、物事を正しく伝えることを苦手とする子供をターゲットにしたカードゲームで、伝達の基礎となる 5W1H を、ゲームを通し遊びながら正しく伝えるコツとして体験し、習得してもらうことが目的の玩具です。
概要
5W1H の5W に焦点を当て、いつ・どこで・だれが・なにを・どのようにの5Wに対応する5つの要素のうち1つだけが一目でわかるような単純なイラストで表現されているパーツカードとそのパーツカードを組み合わせてできた一枚で5Wすべての要素を含んだ少し複雑なイラストになっている絵カードを用いたゲームになっています。
効果・特徴
カードを重ねていって絵を作るといったほかに見ない遊び方のできる珍しいゲームであると同時に知識として 5W1H を学ぶのではなく、ゲーム内での経験をもとに楽しく学ばせることができる、語学力の上昇効果が期待できる知育的な要素もあるカードゲームになっています。

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