福祉機器コンテスト2022学生部門一次選考通過作品一覧

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No.1 スポットフォンU & ボイスビジュアライト

 募作品の目的としては耳の聞こえにくい高齢者のコミュニケーションの補助を行う. また,近年のコロナ禍での至近距離での過度な会話や密接を緩和するために, ソーシャルディスタンスを保ちながら, 耳の聞こえにくい高齢者と会話が可能な製品の開発が目的である.
スポットフォンUについての特徴
・ 電力源をコンセントから供給することで,バッテリーの充電が必要ないため, 長時間の使用に適している点.
・マイクとスピーカーを無線により接続しているため,Bluetoothが届く範囲であれば使用可能な点.
・限られた範囲内でしか音がスポットフォンUから発信されないため,周囲に音による迷惑が掛かりにくい点. 声を耳の聞こえにくい高齢者にとって聞きやすい音声に変換する点.
 ボイスビジュアライトについての特徴はスポットフォンUの音声に反応してLEDが光るため,音声が伝わっているか発信者が可視化できるようにした点.

No.2 アイスポッターデラックス 〜棒アイスを持ち易く、服を汚さず、口に運び易くなる自助具〜

I. 目的
アイスポッターデラックスは自力で棒アイスを食べることが難しい頚椎損傷や嚥下障害、運動失調などを持つ方のための、「食べたい!」を叶える自助具です。
II. 効果
1.掴む力が弱い方が把持できるようにすること
2.溶けたアイスで服を汚さないこと
3.口に運ぶ動きが苦手な方の動きをスムーズにすることにより、自力で棒アイスを食べやすくしました。
4.指が4本入る取手を備え多様な持ち方ができるようになった
5.直径約11cmのシリコン漏斗によりアイスが溶けても垂れなくなった
6.重量調整のため重りを入れられるようになったことにより、実現しました。
III. 特徴
・分解して洗うことができ衛生的であること
・入手し易い材料で構成されていること
・差込口の形状をお湯で変えられるためあらゆる種類の棒アイスに対応可能なことが、挙げられます。

 

No.3 SMA膝装具

主に変形性膝関節症の患者を対象としたひざ痛軽減のための膝装具である.
変形性膝関節症とは,膝に長いあいだ,荷重の偏りなどで負担をかけられることによって,関節軟骨が摩耗したり,半月板が断裂したりした結果,大腿骨と脛骨がぶつかり合い,骨と骨がこすれ合うほどになっていく病態のことである.
この装具は,形状記憶合金(以下SMAと呼ぶ)の弾性力を利用して,膝の可動域を制限することで,膝が大きく曲がることによって生じる痛みを少なくすることを目的としている.
装具が膝の可動域を制限しているため,膝を大きく曲げずに歩行することが容易になり,骨と骨がこすれ合う距離を短くすることで,歩行時の膝の痛みを減らすことができると考えている.
この装具に膝が固定されていることで,階段などの大きく膝が曲がりそうになる場面で,膝が曲がって痛みが生じることに対する不安を取り除き,安心した歩行ができるようになるのではないかと考えている.

 

No.4 つえー杖

「つえー杖」は、既存の杖に使用することで安定性を高めることができる作品です。
現在市販されている杖だと一本足の物が多く、足腰の不自由な方が使用するには不安があります。そのため私たちは市販されている杖に取り付けることで機能を強化できるパーツを考えました。四本足にすることで一本足と比べて安定感が増し、歩行に不安がある人でも使えるようになります。また、アームサポートを取り付けることで握力の弱い方や手首に力が入りにくい方でも杖を使用しやすくなります。
また、リハビリをしている方は、症状の回復に合わせてパーツを取り外していくことで、歩行能力に合わせた使用をすることができます。

 

No.5 万能取手クン

 この作品は、スプーン・フォーク・ペンなどを握って使用することに不安な方でも、食事をすることや文字を書くことができる取手です。
 ペンなどをうまく握れず、思うように字が書けなかったり、落としてしまったりすることがありますが、持ち手を太くすることで細いものでも、しっかりと握り使用することができます。右利きと左利きに対応しており、親指も固定できるため自然と握りやすくなります。さらにバンドで手を固定することで、落とすことなく安定して使うこともできます。

 

No.6 脳性麻痺による症状を緩和するためのバッグ

この作品は、Uさんという脳性麻痺による痙性とそれによる腕の緊張などから、外食時の特にラーメンなどの汁が入っているものを遠慮してしまうため「外食時に好きなものを好きなときに食べたい」という思いを叶えたいと思い考えた。
緊張によって脇が閉まり、持っている器が胸のあたりまでしか持ち上がらず、そこに口を持っていくような食べ方になっており、腕を動かすときの震えで汁物はかなり難しそうだった。
工夫した点としては、バッグの中に骨組みを入れており、ショルダーベルトを引っ張るとバッグが持ち上がり、脇の支えとなる。ショルダーベルトのマジックテープを外すとバッグの中身の重みで元の長さに戻り、通常の位置にすることができる。
お店の外ではバッグとして、ご飯を食べる時はショルダー部分を引っ張り、脇の下へバッグを引き上げて使う。バッグを脇の下に入れて挟む事で体と腕の間に適切な角度が生まれ、腕の可動域を広げ、器などを口まで持って行きやすくし、脇のところで挟む事で震えの緩和の効果が生まれる。

 

No.7 歩行サポート〜歩チェア〜

入院中などの時にトイレに行くためだけにナースコールを呼び看護師さんを待つ経験をしたことがあると思います。そこで、私たちは骨折などの治りかけに1人で歩けそうな人たちにリハビリも兼ねてトイレまで先導してくれる歩チェアを製作しました。歩チェアを使用する効果は、患者側は、自分で気兼ねなくトイレまで行けたり、リハビリを兼ねて歩いたりすることが可能です。
看護側は、リハビリ患者の対応に追われることなく、別に業務に集中することができます。歩チェアの特徴として、ライントレースで動くので病院内でもラインを引くことで手軽にどこでも使用できます。また、転倒などの緊急事態にはパトランプが光り、ブザーが鳴り周りに居場所を知らせたり危険な状態だということを知らせたりすることができます。患者側と看護側の双方が少しでも楽になると良いなと思い歩チェアを開発しました。

 

No.8 究極のインクルーシブゲーム ~心拍を活用した運動会~

 この作品は、スイッチや視線入力の活用が難しい重度重複障害児(者)(以下、重症児(者))も遊ぶことができる、心拍を活用するインクルーシブゲームです。
 これまでに我々は、ワンスイッチゲームや視線入力ゲームを開発し、重症児(者)に活躍の機会を提供してきました。これは、重症児(者)およびその支援者に対してポジティブな効果を与える一方で、それら機器の活用が困難な重症児(者)を取り残してしまうという課題がありました。そこで誰もがもつ心拍に着目し、その場全員が一体となれる本ゲームを開発しました。
 本ゲームは徒競走をモデルにしたもので心拍を感知するセンサーを指先に取り付け、パソコンソフトを起動することで遊べます。重症児(者)が操作するキャラクターは心拍に応じて前に進みます。そのため、重症児を盛り上げる周りも勝つための一要素となります。本ゲームをプレイすることで重症児と支援者の関りを促すことができます。

 

No.9 シニアクション[夏]

 この作品は、墨田区の定年退職した前期高齢者(65歳〜74歳)の方を対象に、15個程度のアクションに挑戦してもらい日記を書き、新たな気づきやワクワクから生活に刺激を与えセカンドライフをより良いものにしてもらおうというものです。
 定年退職後にやりたいことが思いつかず刺激の少ない生活を送っているという人もいるのではないでしょうか。そういう方のために製作したのがシニアクションです。刺激の少ない生活では生きがいを感じにくいです。生きがいの有無は寿命や認知症の発症に大きく関わります。高齢者の方が、この作品に取り組み新たなことに挑戦したり刺激ある生活を送る中で生きがいを感じてもらえたらなと思います。

 

No.10 片麻痺の人でも使えるエコバッグ

2020年から全国のスーパー、コンビニエンスストアでレジ袋が有料となり、エコバッグが日常生活で身近になった。しかし、エコバッグを利用するには自分で商品を袋詰めする必要がある。この「袋を開いて袋詰めにする」という工程が片麻痺の方には難しいのではないかと予想した。そこで、私たちは片麻痺の方でも一人でスムーズに買い物をできるように、片麻痺の方のためのエコバッグを製作した。このエコバッグを使用することで、片麻痺の人でも、買い物に行ったときに、スムーズに購入したものをバッグに入れることができる。しっかりとした素材であるポリプロピレンを入れ込んだことでバッグの口が開いたまま固定されるため、袋詰めをしている最中に先に中に入れた物が倒れたりして入れにくいということがないのが特徴だ。また、口の部分の骨組みは折りたたむこともできるため、使用するとき以外は閉じておくことができる。

 

No.11 点字ロール

目的:牛乳パックの切込みやエレベーターのボタンの点字など、近年視覚障碍の方の生活をより便利にするための製品が増えています。しかし、牛乳などの食品でいうと、それが何の食べ物なのかが分かっても賞味期限や消費期限は視覚障碍者の方にはわからないですし、薬の種類や飲み物の種類など、視覚障碍者の方にとって認識しにくいものがまだまだたくさんあります。そこで、わざわざ点字を打ち込んだり介助者の方に聞いたりしなくても、視覚障碍者の方自身で簡単に管理できる製品を考えました。
1.付箋ロールというものを使用しています。100円均一ショップや文具店で購入できるので入手しやすいと言えます。セロハンテープなどではなく付箋ロールにした理由としては、テープカッターのギザギザとした刃がなくても紙であれば切ることが出来るため安全だからです。
2.上に数字が埋め込まれているので点字の分からない方でも使用が可能で、視覚障碍の方を助けてあげることが出来ます。
3.リマインダーとして使ったり(3つ同じ食品を購入した場合に消費期限が早い順に1、2、3と貼っていく)、そのまま消費期限の数字を貼ったり(7月4日が期限であれば、7、4を貼る)、薬の飲む順番で数字を貼っていくなど使用方法は利用者次第で広がります。

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