協会誌Vol.30/ No.1 (通巻97号)
特集「30巻記念号 これ(今日)までの30年」

障害者差別 −知る・向き合う・取り払う−

表紙データ(PDFファイル)

「30巻記念号発刊にあたって」 繁成 剛
「今年になって還暦を迎えた私の人生の半分は、リハ工学協会の歴史と共有してきたと言っても過言ではないでしょう。」

「いつか来た道?」 市川 洌
「リハ工が始まってからの30年というのは障害者関連には大きな寄与があったかもしれないが、高齢者関連では何もしてこなかったのかもしれないことに気がつく。何かをしてきたとしてもその主張が一般化していなかったということは言えよう。」

「30巻記念号発行にあたり」 末田 統
「障害のある多様な人々を支援するリハビリテーション工学の専門家を名乗るには何ができればよいのでしょうか。・・・。協会誌を会員以外の一般の人に対しても無料でオープンにすることは出来るでしょうか。画期的なことなのですが。」 末田 統

「30巻記念号発行にあたり」 田中 理
「協会の精神で誇れるものを一つ上げよと言われたら、私は躊躇せずにこう答えます。障がい当事者の参加をフェア、オープンに受け入れ、共に役立つ技術の豊穣に尽くすということ。協会はこのパーティシペーションの精神を設立時から謳い実践してきました。いや、してきたつもりです。」

「30巻記念号発行にあたり ー協会の国際関係ー」 相良 二朗
「日本リハビリテーション工学協会はその英名が示すように、設立当初から北米リハビリテーション工学協会(RESNA:Rehabilitation Engineering Society of North America:当時、現在はRehabilitation
Engineering and Assistive Technology Society of North America)を参考にした。」

「30巻記念号発行にあたり ーコミュニケーションSIGー」 渡辺 崇史
「(3)2005〜2015年現在 ・・・。障害に適合した技術の提供に加え、多様な社会生活に対応した、より個別性の高いコミュニケーション活動を実現するための技術開発や支援へと、取り組むべきテーマは変化してきている。」

「SIG姿勢保持の活動を振り返って」 繁成 剛 飯島 浩
「福岡と神戸で開催した時は、モデルとなる脳性まひ児が、多くの参加者の前だと緊張してしまうため、別の部屋でクリニックを行い、ビデオで会場に評価の様子や装置の製作状況を実況中継した。当初の目的通りに姿勢が改善し、体圧分散の効果が確認できた時には、会場から感嘆の声が上がることもあった。」

「30巻記念号発行にあたり ーこれまでの車いすSIGー」 松尾 清美
「車椅子の相談、試用、選択、処方、試作・開発などを情報交換して適合できたときには、「歩けない」とか「もう寝たきりだ」とか「困った」などと思っていた人が、車椅子を使って笑顔で生活を楽しむようになると、仲間や車椅子の素晴らしさを感じ「たかが車椅子、されど車椅子」と思い知る30年であった。」

「30巻記念号発行にあたり ー乗り物SIGー」 岩ア 満男
「「移動」についての道具は、技術革新の進歩によって、さらに早く快適に便利になると予想されます。誰もが何時でも行きたい場所に好きな乗り物で行ける環境が実現できる社会になるように、乗り物SIGとして一歩ずつ継続していけるように、今後ともご協力をよろしくお願いします。」

「30巻記念号発行にあたり ー新たに発足した「自助具SIG」をよろしく!ー」 岡田 英志
「これからの自助具づくりには、OTやPTの専門的な知識と情報、そして物づくりの知識と技が連携し、融合できるような仕組みが必要です。」

「30巻記念号発行にあたり ー特別支援教育SIGー」 松田 靖史
「インターネットの普及によりたくさんの情報や事例は見て知りえても、現場の個への機器支援や環境改善の対応は困難なままであり、リハ工学は重要な役割を持っています。」

「30巻記念号発行にあたり ーSIG住まいづくりー」 橋本 美芽
「SIG住まいづくりは1993年(平成5年)第8回リハ工学カンファレンスのイブニングセッションでの議論が契機となり、その場に集った会員により設立された。多様な障がいへの理解を深め生活動作の特性を学ぶことで、個別性を尊重した住まいづくりに取り組むことを目指し活動を開始した。」

「30巻記念号発刊にあたり ー今日までの30年と今後(移乗機器SIG)ー」 古田 恒輔
「移乗の問題が重要であるにもかかわらず、機器開発や用具の用い方に興味を持たれる方が少ないこと、さらに未だに正しい持ち上げ方をすれば腰痛などの問題は解決できると考えておられる方が多く、教育の場でも人の力に頼った介護のみが指導され続けているなどの問題があります。」

「30巻記念号発行にあたり −SIG褥そう防止装置ー」 新妻 淳子
「産学官のそれぞれの立場から集まる、異なる分野の専門家が、褥瘡をターゲットにして意見を交わし合うプラットフォームは、斬新な実験の場でした。」

「30巻記念号発行にあたり ー義肢装具SIGー」 水澤 二郎
「発足から10年。講習会等を続ける中で、ユーザーの方々の具体的なご意見や事例を交え、「こうしてもいいかもね?!」というふうに、専門家面(ヅラ)をしない専門家の姿勢・精神が義肢装具SIGの活動の根底に息づきはじめた気がします。」

「これまでの30年」 麸澤 孝
「病院、施設、地域と生活の場が変化すると福祉機器も同時に進化してきた。しかし、どの場面でも変化なく私の生活に必要だったのが介護者を始めとする支援者の存在である。」

「支援機器を使うことで夢が叶った」 笹倉 克敏
「繰り返しになりますが、自分の意思を介助者に伝える事、介助者が理解する事が一番大事だと思います。自分がしてほしい事が介助者に伝われば、手足が動かない事やしゃべれない事がそんなに苦痛ではなくなります。」

特集

特集 30巻記念号発刊にあたって(P1)
  • 繁成 剛
  • J-STAGE
特集 いつか来た道?(P3)
  • 市川 洌
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり(P5)
  • 末田 統
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり(P7)
  • 田中 理
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ー協会の国際関係ー(P9)
  • 相良 二朗
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ーコミュニケーションSIGー(P11)
  • 渡辺 崇史
  • J-STAGE
特集 SIG姿勢保持の活動を振り返って(P12)
  • 繁成 剛・飯島 浩
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ーこれまでの車いすSIGー(P14)
  • 松尾 清美
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ー乗り物SIGー(P15)
  • 岩ア 満男
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ー新たに発足した「自助具SIG」をよろしく!ー(P16)
  • 岡田 英志
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ー特別支援教育SIGー(P17)
  • 松田 靖史
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ーSIG住まいづくりー(P18)
  • 橋本 美芽
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発刊にあたり ー今日までの30年と今後(移乗機器SIG)ー(P19)
  • 古田 恒輔
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ーSIG褥そう防止装置ー(P20)
  • 新妻 淳子
  • J-STAGE
特集 30巻記念号発行にあたり ー義肢装具SIGー(P21)
  • 水澤 二郎
  • J-STAGE
特集 協会誌 『リハビリテーション・エンジニアリング』 特集一覧(P22)
  • 編集委員会
  • J-STAGE
特集 「これまでの30年」(P25)
  • 麸澤 孝
  • J-STAGE
特集 支援機器を使うことで夢が叶った(P26)
  • 笹倉 克敏
  • J-STAGE

ショートペーパー

ショートペーパー ABS車いすは片麻痺患者の座位姿勢を改善するか?予備的研究(P28)
  • 八田 達夫・岸上 博俊・合田 央志・澤田 紀子
  • J-STAGE
報告 ヨコハマ・ヒューマン&テクノランド 2014(P32)
  • 石橋 あゆみ
  • 報告
報告 第19 回日本難病看護学会学術集会プレセミナー「意思伝心:伝えあうためのワザ・モノ・制度」(P33)
  • 井村 保
  • 報告
報告 かなりは リハ工学・福祉機器フェスティバル(P34)
  • 中川 翔次
  • 報告
J-stageリハビリテーション・エンジニアリング誌